2017年09月13日 更新

「シャッタースピード」で遊ぶ!

“ブラさない”ように、あえて”ブレる”ように

アオウミガメの眼

カメさんの眼って不思議な魅力があります。
f9:1/125:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

こんにちは!MSOの田村です!

シャッタースピード。
あのカシャッ!!ていう音のアレですね!
そのスピードも自分でコントロールできます。
やはり被写体のスピードに合わせることも必要です。

もう、ブラさない!

めっちゃ速い風のヘルフリッチ

シャッタースピードが遅く、ブレてしまいました。
f6.3:1/10:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

せっかく良いと思うアングル、タイミングでシャッターを切ったとしても
ぶれていては悲しいです。
目安としては大体1/60を下回るとブレ気味になるかと思います。
これは水中で、かつ動かないものを撮るときの目安です。
あとあくまでも私個人の感覚。
もちろんレンズやカメラによっても違ってきます。

ちなみに画角が狭くなるほど手ブレはしやすくなります。

ダイビング中に身体を固定することは難しい

via pixabay.com

水中で身体を完全にしっかり固定させることは非常に難しいです。
流れもあるし、ふわふわと泳いでいるし。うねりがある場合だってありますよね。
砂地で流れが全くなくて。そんな状況ならできますか。どうでしょう。
またダイビング中には、もちろん手持ちでの撮影となります。
陸に比べるとぶれやすい状況なんですねー。困った、困った。

シャッタースピード”速め”でぶれやすい状況をカバーする!

ということで、水中ではシャッタースピード速めがおすすめです。

特にワイドでの写真はじっとして撮ることは少なく、群れの前に回り込んだり
大きなサメに並走してみたり、泳いでいるマンタを撮ったりします。
マクロはハゼやエビ、カニなど比較的じっとしているお魚だったら良いですが
動き回るハナダイやベラなんかを撮るときも多くあります。
そんな時にはシャッタースピードを速くするのです!

カメラの表記は1/○秒

よく見る1/60とか1/500とか1″とか。
左から60分の1秒、500分の1秒、1秒、と読みます。
なので、1/○秒の○の数字が大きくなるほどシャッタースピードは速くなります。

ここで大事になってくるのは、やはり絞りとのバランス。
シャッタースピードを速くすればするほど、絞りは開放しなければなりません。
なのでむやみにシャッタースピードを速くするのも問題があるのです。

あくまでも「適正」であることが重要なのです。

ブレない程度のシャッタースピードで十分です。
ただバックを黒で抜きたい!とかアンダーの露出で撮りたい場合は別ですが。
この適正露出や絞りとのバランスが難しいのですが、おもしろいのですねー。
同じ環境で同じ被写体でも全く違う写真になります。

では、実際にシャッタースピードの違いでどれだけ変わるのかを見てみましょう!

フジモトさんで見るシャッタースピードの違い

モデルは東京店店長のフジモトさんです。
よろしくお願いします。

まいど、フジモトです。

好きなものはプロテインとブラジルです。

田村「今日の意気込みをどうぞ。」
フジモト「カメラでは追いきれない俊足を見せます。」

シャッタースピード遅めの場合

シャッタースピード 1/10
via MSO東京店

やはりこの程度のシャッタースピードでは追いきれません!
恐るべし!藤本さんの俊足!
次は逃しませんよ!

シャッタースピード速めの場合

シャッタースピード1/200
via MSO東京店

走り出しを捉えました!ちょっと暗くなってしまいましたが…
ピントも甘いですが…なんとか捉えることができました!

違いは明らかですね!
いやーフジモトさん速いですねー!三茶のボルトっすね!

【番外編】水中で流し撮り!

ぶらしたくない!
そう思う反面、あえてスピードを表現するために”ぶらす”という選択も。
他とは一味違った写真となります。
それが流し撮り。
流し撮りとは被写体の動きに合わせてカメラを動かしながら背景をブラすことです。
シャッタースピードは遅めにします。
電車や車の写真なんかで良く見ますよね。

車の流し撮り

メインの被写体である車の動きにカメラを動かすことによって、車はブラさずに背景をブラしてます。
スピード感出てます!

via pixabay.com

これを水中でもしようかと。
外国人の方では結構こういった作風の方がいらっしゃいます。
「日本人はボカすのが好き、海外のひとはブラすのが好き。」
上手く言ったものです。

水中で実際に試してみる

これを水中でやるとなかなか面白いのです。
身体が不安定な上に相手が生物となるとなかなか難しいのです。

ギンガメアジ流し撮り

ギンガメアジの群れを流し撮りしてみました。
おお!これは面白い!
f22:1/10:ISO100

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

アオウミガメ流し撮り

これはハマりそう。。ぐふふ。
やはり水中は陸以上に難しい!!
f22:1/10:ISO400

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

クマノミとホソヒラアジ流し撮り

後ろのホソヒラアジが高速で動き回っていたので、自動的にブレました。
クマノミはブレてません。
勝手に面白い感じになりました!
f18:1/160:ISO400

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

設定や工夫次第でまだまだ遊べる!

基本はブラしたくない、ですが。
普通に撮るだけでは楽しくない!
しっかりブラさないように撮ることができたら次は、工夫。
陸で使う手法。他にもスローシャッターや極端に遅いシャッタースピード。
まだまだ遊べそうですねー!
また試したらレポートしますね!

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y-suzuki