2017年09月26日 更新

【マクロ撮影】背景を○○で抜く!?

生物もより効果的に印象強くする手法。 それが「黒抜き」と「青抜き」です。

「黒抜き」で、より印象的な写真に!

背景を暗くして被写体をより浮きだたせるのが”黒抜き”。
余分なものがない分、被写体だけにフォーカスした写真になります。
またなんだか、カッコ良い感じになりますね。
マクロ写真で良く使われます。
より印象的な写真となりますよ!

ニシキテグリ

ニシキテグリは夕方~夜にかけて活発に活動します。
また、中層に飛び出ることもあるので黒抜きがしやすいです。
飛び出た瞬間がチャンスですね!
f/32:1/250:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

☆黒抜きにする方法☆

①シャッタースピードは速め(超速)
②絞りはガッチガチに絞ります。
要は露出をアンダー(暗め)にします。
適正露出から大きくアンダーとなるので、ストロボは必須ですね!
さらにもうひとつ大事なことが。

◎背景は完全な後景にする
これが一番重要です。
水中で完全な後景となると、中層です。
岩やサンゴ、砂地などを一切写しこまないようにします。
これらが画角に入っているとストロボが反射して完全な黒抜きにはなりません!

マンジュウイシモチ

白と黒。
びょ~んと伸びるウミシダについていました。
動きが少ないのでピント合わせがゆっくりできました!
f22:1/100:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

中層を泳ぐ被写体をチョイス!

とはいえ、水中では背景に何も置かないことが案外難しかったりします。
アングルを考えているうちにシャッターチャンスを逃すことも。。。
なので、はじめは中層を泳ぐ被写体で撮るとイメージが湧きやすいです。
例えば、ハナダイやスズメダイ。
ただ、動き回るので、ピントを合わす難易度がアップ。
しかし、しかし!
ある程度絞っているので被写界深度が深くなりピントはそこまでシビアじゃないのです。
そしてシャッタースピードも速くするので、ブレない!
”ブレない+ピントの合う幅が広がる+黒抜きになる”と、一挙三得!

アカネハナゴイ♂

たまたま捉えたあくびの瞬間。
ハナダイの種はかなり高速で動き回るのでピントが大変です。
でも思い通りに撮れたときの瞬間ったら・・・シビれます。
特にこういった色鮮やかな被写体は黒抜きに映えます。
f10:1/200:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

オオテンハナゴイ♂

ハナダイの種はやはり綺麗な個体が多いです。
メスよりオスの方が、綺麗ですよ!
f9:1/250:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

青抜きで、爽やかに!

もうひとつは青抜き。
背景を黒ではなく、青くしてあげます。
爽やかで明るい印象の写真になります!

幼魚たち

サンゴの上に群れる各種幼魚たち。
青抜きで明るい印象になりました!
f3.5:1/250:ISO100

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

☆青抜きにする方法☆

適正露出で撮ります。
あとは黒抜きの場合と一緒です。
背景を完全な後景にしてください。
適正もしくは少しオーバーの露出で青く抜きたい部分には何も置かないこと!
ただこれだけ!
だって海は青いですから!

ガラスハゼ

スケルトンボディと赤いムチカラマツ。
黒抜きでも青抜きでも良いですね!
f4.5:1/80:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

動きが少ないもの、素早いもの

ゴルゴニアンシュリンプ

こちら動きが少なく撮り易いエビ。
中景にはテンジクダイ、そして後景は青で。
やや暗い青です。
青抜きといっても色んな”青”があるのもおもしろいところです!
f13:1/160:ISO200

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

アカネハナゴイ

サンゴが薄く写っているのでややエメラルドグリーン。
素早いです!ピントは甘いです!うう。。。
色合い的には好きな写真です!
f4.5:1/160:ISO100

via YUSUKE TAMURA PHOTOGRAPHY

マクロ撮影での基本的な手法

黒抜きや青抜きはマクロ撮影でも基本的な手法です。
まずはどちらも試してみて、自分の表現に合う手法を取り入れましょう!
同じ被写体でどちらも試してみるもアリ。
被写体のイメージや気分に合わせて選ぶのもアリ。
露出の良い勉強になりますし、使用カメラの特性を知るにはもってこいなので
是非試してみてください!

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y-suzuki